葛嶺進龍山証厳坊
水越峠〜亀之瀬

水 越 経 塚     和州葛上郡関屋村の水越たわの地蔵是也

妙   嘱累品第二十二之地

国分の関屋をあけて川守は法に随ふみつこしのさと

葛城山一言主寺    同国郡森脇村 此辺五条御代官支配所 聖護院宮御末寺真言古義

本社一言主神、右に文殊・十一面、左に弥陀本地不動尊、摂社は聖権現とて越の泰澄師を祀る。本地不動尊、末社八幡・天満宮・住吉・八王子・出雲社・弁才天・神功皇后社等、此寺より

茅原へ三十丁道よし。

倶尸羅経塚     同国郡くじら村字さるめのぢざうといふ所なり

妙   薬王菩薩本事品第二十三之地 此辺久米路にちかし
岩橋のくしる世にこそ なほみたし華にあけゆく神の顔はせ

平石峠経塚    河州石川郡平石村の山上

古記に随ひて和州より河内にいたらんと峠を十間斗下り、往来の左り手に有
妙   妙音菩薩品第二十四之地
千早ふる平石の山の広たわに経塚の名はたかくもあるかな

神下山高貴寺    同国同所 真言律

本堂五大尊、古記に神変大士の御作と、しかあれども里民は弘法大師の作なりといへり、鎮守磐舟明神此所より二十余丁山上に、久米のいははしあり不動明王立せたまふ。又経塚は香華畑

なる、ぢざう堂のまへに、石塚二基有。其小さきかたかも。
妙  観世音菩薩普門品第二十五之地 畑中にもしや それかと袖ぬれて法のきぬほすさみたれのころ

二上山当麻寺    浄密両派 和州葛下郡 五条御代官支配所

御朱印三百石、大門南向、御宿坊真言竹之坊、金堂西向、弥勒・神変大士・不動尊・四天王・吉祥天、講堂東向、弥陀・不動・毘沙門・地蔵・十一面千手・宝幢・本堂南向、蓮糸の曼荼羅

・中将姫・来迎の弥陀

岩 屋 の 崛    河州石川郡山田村支配、岩屋峠 河和両国境

窟中に切立塔、また爪彫三尊弥陀、南を観念窟といふ。四五丁西に、ろく谷といふところあり、十三重切立塔・仏生石・金剛童子・両界石・弥陀三尊等、何れも自然石にその形容をつくり

たり、役行者の御作といへり。

二 上 権 現    和州葛下郡鎌田・染野・池田・野口塔右四ヶ村の支配なり

本社南向、祭神二座、本地勢至
○修飯童子本地梵相、西南仏、河和国界二上が嶽に鎮座い給ふ。
此尊号は、托鉢修行に一切の施を受、心身堅固に保ちて、苦行するの義、又所名は、唯仏与仏、同一鉢を、凡聖二つにならべたてゝ、さとし給はんの意。
○一つある修飯のみ世にかたちよく二上か岳をうつす日のかげ
妙  陀羅尼品第二十六之地
肩箱のふたかみ山のしら雪を華とみまかふ朝ほらけかな

逢坂 の 経塚   同国郡村中にあり

妙  妙荘厳王本事品第二十七之地
千年ふるかたちもこゝにあふさかの経つかみれはいかにこれかも

亀 の 尾 宿    同国葛下郡、西北山の尾崎より、河州亀瀬川へ、なだれ出たる所なり、川中に亀石・紫石・雲石、其外奇石峭立して絶景なり、又自然に梵書のやうにあらわれみゆる大石あり、正しく高祖の御作にやこれを亀瀬の経石といへり。 妙  普賢菩薩勧発品第二十八之地
加田のうらや嶋根をうけてやつをふみこゝになかめのをはり成らん